こんな方におすすめ
- プロスポーツはコロナでどう変わってしまうのか
- プロスポーツの進むべき方法について考えたい方
新型コロナウイルス感染症の影響で、Jリーグ、プロ野球は開幕が延期、Bリーグは2019-2020シーズンが中止となりました。
試合だけでなく全体練習もストップし、緊急事態宣言のもと、選手・スタッフともに一人ひとり準備をしています。
何より私たちを不安にさせているのは、この状況の先行きが読めないことですよね。
ワクチンの登場とともに、この状況がすべて解決するとは思えません。コロナを機にゲームチェンジが起こると考える経営者も多い。
新コロナ時代、コロナとともにどうプロスポーツはどう変わっていくのか、その未来について整理してみたいと思います。
なくなってしまうもの
「密閉」「密集」「密接」に近いサービス
室内で満席での応援
コロナ時代は密閉、密集、密接状態を好みません。
よって、これまでのような他人と隣り合わせに詰め詰めに座って応援するすることがなくなるのかもしれません。
応援席も一席空けて座るような形になるのか、十分にスペースを持った座席の配置に変わるかもしれません。
サポーターゾーンの応援体制については、今後規制が入る可能性があります。
室内スポーツにはさらに逆風です。屋外スポーツのほうがより規制はゆるやかでしょう。
観戦者がいなくなることではありません。10のキャパに10入れるような効率的な経営ができなくなる可能性があります。
パブリックビューイング
試合を応援しながら、飲食店でビールを飲む、パブリックビューイングの形態も変わる可能性があります。
密接状態での仲間との応援はスポーツの醍醐味ですが、今後は距離を開けての応援に変わるでしょう。
すぐに戻るもの
試合の再開(無観客試合)
リーグ戦の再開は非常事態宣言の解除とともになるべく早い時期に再開されるでしょう。
ただし、最初は無観客試合での試合再開になる可能性が高いのではないでしょうか。
5月に再開を予定しているドイツのブンデスリーグは下記のガイドラインを設定しています。
・PCR検査で陽性者は隔離。濃厚接触者は検査し経過観察
・選手、スタッフの会場への移動は1台のチームバスではなく、数台のミニバスなどに分乗して間隔を確保。またはマスク着用
・試合前のウオームアップで選手間の距離を確保
・ベンチは2、3脚ごとに座るなど選手、スタッフの距離を確保
・エスコートキッズ、マスコット、試合前イベントは禁止
・選手の試合前集合写真、握手、円陣は禁止
・記者会見はネット、ビデオ、電話などの方式のみ許可
引用元:スポニチアネックス
試合以外の時間は接触を極力控えようとするガイドラインですね。
当面はこのような運営になりそうです。
ライブ配信
当分は無観客試合が続くため、ライブ配信の契約が増加しそうです。
DAZN、Rakuten パ・リーグ Special、J SPORTS
などの配信サービスに契約して、まずは自宅でプロスポーツを楽しむ機会が増えそうです。
グッズ販売
試合が一時的に中断したからといって、ファンはすぐにはチームを応援することはやめません。
コロナ中断期のチームの活動によって、むしろ応援する気持ちはより強くなるでしょう。
試合再開後にグッズを着用して、自宅でチームを応援するというスタイルで始まると思います。
ただし、新型コロナウイルスによって収入が減る事業者・個人も増えますので、平均購入金額は減少となるでしょう。
ファンクラブ・後援会
ファンクラブ・後援会の入会も、試合の再開とともに増えていくものと予想します。
グッズと同じく収入面での影響の強い個人・事業者の入会は困難の状況は継続します。
チームがいま大切なことは、スポーツチームだからできる社会貢献を実践したいですね
アカデミーの活動
学校の再開にともない、アカデミーの活動は再開されそうです。
体育館での練習などは特に注意をしながらの対応になります。
練習メニューもこれまでとは違い、リスクも多少含んだ形のメニューとなります。
活動が停止されていますから、特に最高学年の選手にはこれから参加できる機会を望むばかりです。
ゆっくりと戻るもの
試合観戦
前項とも同じ内容になりますが、試合観戦はゆっくりと時期をみて戻ってくるものと予想します。
ただし再開したとしても、席を開けた状態での観戦や、これまでの密室・密集状態での試合再開ではなくリスクを含んだ新しい観戦方法かと予想します。
スポンサーによる協賛
今回の新型コロナウイルスによって、売り上げが下がる業種と、上がる業種が分かれています。
すべての業種が一律に被害を受けているわけではありません。
サッカーチームは約50%がスポンサー収入になっていますから、スポンサー営業の継続は会社の存続のためにも必須事項です。
この厳しい状況下でスポンサー企業の撤退は予想されますから、新規の企業への売り込みは大切な作業になります。
売上の増加が予想される業種
・IT関連
・EC関連
・医薬品
・スーパー・酒屋
売上の減少が予想される業種
・飲食店・居酒屋
・百貨店
・自動車販売
・航空・鉄道
・映画館・遊園地
・宿泊・旅行・交通
アカデミーの合宿・遠征
アカデミーチームの練習、スクール活動は再開されますが、バス移動や宿泊を伴う合宿は十分に検討された上での実施が予想されます。
大切なお子様を預かりますので、保護者からの意見も踏まえながら、決定をしていくことが大切でしょう。
新しく始まるもの
新コロナ時代は、場所は蜜→疎、人々はコンタクト→オープンの方向に向かうとされています。
完全に100%実現されないとしても、スポーツとデジタルの融合はさらに加速することでしょう。
映像、情報提供の新サービス
DAZNはもちろんのこと、スポーツを映像で観戦し、試合情報や選手情報の提供技術はさらに高まりを見せます。
AIを使った試合観戦サービス、VRでの観戦技術はさらに高まるでしょう。
観客の安全確保のためのデジタル技術
試合観戦をする観客の安全を守るために、スタジアムを見渡し観客同士の距離や熱狂度、密集度を分析、
危険ラインを超えたエリアには、離れての応援をしてもらう対応など、観戦と安全確保の技術が
展開・開発されるのかと予想します。
オンラインを通した選手との交流
試合会場での試合観戦機会が減る一方で、オンラインで選手とファンの接触の機会が増えることが予想されます。
チームは選手を守るために一般のファンとの積極的な交流は控えるでしょう。
その分、ファンサービスをオンラインで提供する機会が増えると思います。
オンラインを通したミーティング
今回、オンラインミーティングが一気に一般に普及をしました。
フロントスタッフや選手、サポーターがZOOMを通して議論をするケースも増えています。
オンラインを通して、チームのことを一緒に考える機会がすぐつくれることが分かりました。
このようなオンライン上のミーティングが増加すると思います。
プロスポーツはコロナとどう付き合うか
いかがだったでしょうか。
新コロナ時代に変わるもの、変わらないものの視点でポイントを列挙させていただきました。
今やるべきことは、この状況を乗り切ること、新しい時代の準備をすることです。
ひとつの視点として、皆さんの経営に参考にしてみてください。