こんな方におすすめ
- スポンサーとパートナーの違いについて知りたい
- スポンサーとパートナーの違いを出していきたい営業担当者
スポーツの協賛企業には、「スポンサー企業」「パートナー企業」と分けて紹介されています。
大きな意味の違いはあるのでしょうか?ここで整理してみましょう!
スポンサーとパートナーのそれぞれの意味
国語辞典を調べてみますと、
スポンサー
- 民間放送の番組提供者。
- 事業などの資金を出してくれる人。出資者。
パートナー
- 共同で仕事をする相手。相棒。
- ダンス・スポーツなどで二人一組になるときの相手。
- 配偶者、またはそのような関係の相手。
ビジネスの分野で言えば、一般的に、スポンサーは資金の出し手、パートナーは共同事業者という定義ができます。
スポーツ分野でのスポンサーとパートナーの違い
スポーツの場合、Jリーグのこの特集が大変参考になります。
「スポンサーシップ」から「パートナーシップ」へ ~クラブと地域企業の新しい関係づくり~
2008年のリーマンショック以来、混迷を極める日本経済。多くの企業が厳しい経済状況の中で模索を続けている。
Jクラブをスポンサードする企業も決して例外ではない。
ユニフォームスポンサーの価格、スタジアム広告看板の価格、ネーミングライツ……。
クラブが持つ広告媒体価値にも厳しい判断が下される状況を迎えている。
しかしその一方で、スポンサー同士の交流や、
クラブと複数のスポンサーが協働する地域貢献の実現など、
広告媒体としてだけでは計れない価値を創造し、
クラブと企業の新しい関係構築が見られるようになってきている。
それは「スポンサーシップ」ではなく、
まさに「パートナーシップ」と呼ぶべき新たな関係である。
(J.LEAGUE NEWS PLUS vol.11 15 Jan.2010 前文より)
ここでは大宮アルディージャ、浦和レッズ、ヴァンフォーレ交付の取組が紹介されているが、
・大宮では、従来のスポンサーセールスが看板1枚がいくら、という金額交渉が中心だったのを、180度転換。「看板を買ってください」ではなく、スポンサーの仲間に加わってビジネス交流やまちづくりを一緒に行っていくというメッセージに変えていった。
・浦和では、地域での存在価値を増すために、スポンサーとの1対1の関係を強化するよりも、地元スポンサー同士の連携の重要性を感じ埼玉会を発足して、スポンサー企業同士の連携を活性化していった。
・甲府ではリユースカップの取組などの環境活動をクラブが触媒になって地域をつなげ、仲間を広げている。
ポイント
スポンサーシップは、企業が資金を出してチームを応援する際に使われる。
パートナーシップは、スポンサーシップの機能に加えて、スポンサー企業同士がつながったり、不況のときに一緒に助け合いお互いが助け合うという意味まで含んだ、企業・まち・チームのWin-Win-Winを目指すより広範囲の概念である。
スポンサーやパートナーという呼び名だけで、判断はすることはできない。
もちろんスポンサーだって、チームも応援しているし、まちも応援するために、お金や人を出している。
これからは資金的な応援で終わりではなく、企業もスポンサーをすることで本業が儲かったり、スポンサーをすることで街が良い方向に変わっていったり、チームがつなげることによってお互いがパートナーとなり、本来のスポーツチームの存在意義が実現できるものだ。
まとめ
スポンサーとパートナーの違い。
企業がチームを応援することには変わりはない。
チームを出して応援する企業からすれば、「スポンサー」「パートナー」の呼び名にこだわる人はいないだろう。
パートナーはチームに大切な姿勢そのものである。「パートナー」の言葉通り、継続して企業を活動に巻き込んでいくその気概が必要ということ。その姿勢が企業にも伝わり、継続的な関係の構築に結びつくものである。
逆にスポンサー企業は、お金を出したあともチームを活用し、パートナーとして自社の成長、地域の発展のために行動を継続してほしいと思う。