2019年12月の第26号フットボール批評には、イングランドプレミアリーグの強豪チェルシーの胸スポンサーを務める横浜ゴムの関口和義さんのインタビュー記事が掲載されています。
強豪のチェルシーが2019年7月に来日するには胸スポンサーである横浜ゴムの存在があったからだとし、横浜ゴムがスポンサー企業としてどのような目的でどのような取り組みをされているかを紹介。
購入して全文を読んでいただくのをお勧めしますが、ここでの内容はスポンサーセールスマンにとっても、スポンサー企業にとってもスポンサーをどう生かすのかの参考になると思うのでご紹介したいと思います。
スポンサーの目的と来日の目的
チェルシーへのスポンサードと来日の目的について、横浜ゴムの関口さんは
1.海外マーケットでの認知度向上
チェルシーは欧州やアジアでの人気が高いので海外での認知度をアップのためにスポンサードを始めた
2.日本マーケットでの認知度の質の向上
日本では認知度はあるので、認知度の質を上げる、「ヨコハマタイヤってかっこいい」というブランドイメージを作るために来日を実現させた。
と述べています。
好感度アップへの取り組み
そのために実施した取り組みとして、
チェルシーを活用したテレビCMの施策 を挙げられています。
商品性能を打ち出したCMを、チェルシーを全面に打ち出したCMに変えて、日本代表戦などに流すことで横浜ゴムに対する好感度がアップしたとされています。
youtubuはショートムービー
販売促進への取り組み
同時に、将来の売り上げアップ、販売促進に対する施策も行っています。
チェルシー選手のグッズが当たるさまざまな企画をとおして、タイヤ販売店への誘導や、お店から数キロ以内に住んでいる顧客情報を獲得しています。
ただちにタイヤを購入してもらうことは難しいですが、このような企画をとおして近くの販売店へ来店機会を増やし、将来の顧客をつくろうとしています。
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— 横浜ゴム株式会社 (@YokohamaRubber) June 28, 2019
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また、選手の車のタイヤを横浜ゴムが提供をしている話や、ユニフォームデザインに関する記事もここでは紹介されています。
チェルシーへの5年間の胸スポンサー契約によって、いかに売り上げアップにつなげられるかが、今後の継続に関わってきます。
今後の動向
横浜ゴムはどうやら胸スポンサーからタイヤパートナーへ変更する報道がされています。
スポンサーシップの生かし方
スポンサー企業にとって、契約のあと、看板の設置やロゴの掲出をして終わりではなく、さまざま角度から、スポンサー契約をうまく利用して、自社の知名度や、売り上げ向上に向けて、施策を実施していくべきです。
チームの営業担当はスポンサー契約料の獲得のために最大限の努力はしますが、いったん契約してからは、このあたりのフォローが手薄になる可能性が大いにあります。
また、スポンサー企業が広告代理店などを利用して、企業の認知度アップや、販売促進の施策を利用しようとしても、このあたりのお仕事は利益率が薄く、代理店も積極的にはフォローをする傾向にありません。
やはり、スポンサー企業は自社の組織で、スポンサー契約を生かし切る契約後の取り組みが必要とされています。
逆にスポンサー営業マンにとっては契約後の取り組みが長期の契約には重要なポイントです。
スポンサー メリット 企業が期待する7つのこと